2010年10月〜2012年3月まで愛知県新城市の湯谷温泉郷にて、展示・制作していた美術作品「うつる」についての記録です。
(写真はクリックすると大きくなります。)

2011-02-12

立春から雨水へ(前篇)/現地制作3th

立春を迎えたもののまだまだ寒さが厳しく、
なかなか春を感じるのが難しいですね。

そんな建国記念日の祝日と日曜日に挟まれた2月の土曜日。
2月11日より3月14日まで湯谷温泉郷一帯にて行われる
「きてみん!奥三河 アートの森」の企画展がオープンしたので、
制作を兼ねて飯田線に乗りました。

各旅館、ホテル、足湯広場、駅舎、駅前空き地…といった
「まちなか」でアート作品を展示するほか、
クラシックやポップスの音楽演奏、
さまざまなワークショップを開催するとのこと。
(期間中はイベントがあちこちで行われます。詳しくはこちらをご覧ください。)


途中下車した本長篠駅で、新しいポスターを発見。
























湯谷温泉駅を降りてさっそく振り返ると、
木造の駅舎に続く大きな建物にこんな作品がお目見えしていました。
ちなみにこちら、もともとは旧鳳来寺鉄道の旅館だったそうです。

















道で出会う人に向けて、
鳳来寺山のコノハズクの「ブッ・ポー・ソー(仏法僧)」という啼き声と
羽をひろげるしぐさをパフォーマンスをする方たちに出会いました。















花祭り開催の土曜日と重なっているためか、
地元の方だけではなく、観光に来ているお客さんや作家、事務局の方たち…
と人や車通りが多く、平日とは印象が違うように感じました。


いろんな方が行き交う通りを抜けて
屋外作品と花祭りの舞庭(まいど)が特設されている大駐車場へ。


本日の制作を始めました。
先月からちょうど1ヶ月経ったところです。
























先月にひっかかっていた枯れ葉が、そのままカラカラになって残っていました。

冬の寒さを越えるうちに葉がすっかり落ちて、
廃木の周りを這っている蔓の枝だけが透けてよく見えます。
















この枝たちは枯れているのでしょうか。
それとも眠っているだけなのでしょうか。



今日はいつもより少なめの時間で切り上げて、
各旅館やまちなかに展示されている企画展の作品を観に向かいました。

ひな祭りがもうすぐのため、
あちこちにひな人形も飾られていて、春らしい雰囲気です。
(写真は「おかみ茶屋」にて)
























また、旅館の中での展示と言っても、ロビーや待ち合いでなので、
宿泊していなくても観ることができます。

さまざまな作品を観られるだけではなく、
いろんな旅館を多く覗くことができる良い機会ではないでしょうか。
旅館ごとによって異なる雰囲気やおもてなしの空間をしっかり感じられますよ。

(後篇につづく)

2011-01-12

真冬の制作には温泉。/現地制作2nd

秋の終わりから親族の葬儀や風邪に罹っているうちに、
すっかり冬へと変わり、年が明けてしまいました。
体調が落ち着いてきたので、久しぶりにこちらへ作業へ向かいました。

飯田線にて特急のすれ違い待ちで一旦下車した
本長篠駅にかかっていた温度計では、正午頃で気温11度。
少しだけ日が長くなった所為でしょうか。
天気が良いので覚悟してきたほどは寒くはなさそうです。



湯谷温泉駅に着くと、
踏切のポストの辺りで
ゆったりと散歩中の猫と遭遇。





作品がある大駐車場の隅からは
別の猫が覗いていました…。








私が作品を見るのは、約2ヶ月半ぶりです。
白いオーガンジーの色が周りに馴染んだ色に変わってきていて、
ピカピカしていた感じから、ちょっと落ち着いた様に思いました。
























作品後ろの枝の間からは国道151号を通る車が見えました。

2ヶ月半の間に周りの木々の葉がすっかり落ちて
見通しが良くなり過ぎた感じがします。

初冬の頃は、周り一帯の木々が紅葉していた様子です。


作業を始めてしばらくすると、
地元の方たちが花祭りの準備をしに来られたのでご挨拶。

この広い駐車場の隅でちまちまと一人で何をしているのか…
さぞ奇妙に見えたことかと思います。

ちなみに今年の湯谷温泉郷での花祭りは、
1月22日から毎週土曜の夜に行われるそうです。


さて、今回は先回まで使っていた糸に加えて、
白いリリアン糸も持ってきたのですが、
見事に色が浮いています。。。

この色も数ヶ月したら、周りの色と馴染んでくる、はず…。
















16時近くになると、ずいぶん風が冷たくなってきたので、
作業を終えて片付け開始。
指が冷えきってしまって、長い時間の作業は難しいです。

帰りの電車には、まだ充分に時間があったので、
国道をまわり、湯谷大橋を渡って駅へ向かうことにしました。

国道への出入口に、こんなのぼりがお目見えしていました。


また、会場ごとに作品の設置マップや
デジタルスタンプラリーのポイントなど、
サイン類も増えていましたよ。
一目でわかるものがあると嬉しいですね。


湯谷大橋を渡ると、もう駅はすぐ近く。
ここの温泉スタンドと足湯がある駐車場も
アートの森の展示として設置されている作品があります。
























ちなみに写真は利修仙人像と足湯。
白い湯気がのぼる温泉を見て、
思わず作業で冷えた手を湯に入れてしまいました。

しかし全身ガチガチに重ね着をしていたので、
靴下だけ脱いで浸かる…ことはできず。。
ここで私が足湯を愉しめるようになるには、
もう少しあたたかくなってからになりそうです。

2010-10-30

台風と過ごした一日。/現地制作1st

「アートの森」2ND.SEASON の公募展が始まりました。

しかし、今日は台風14号が東海地方に来襲。
朝の名古屋市内は曇り空だったのですが、
飯田線への乗り換え駅である豊橋に着くと、すでに土砂降り。
屋根から滴る雨を避けつつ飯田線の列車に乗り込んで、
正午過ぎに現地へ到着。

すでに大駐車場の西側で作品を展示される日笠さんが、
作品の設置作業に入られていました。

もちろんこちらでも土砂振りの雨なので、
広い駐車場全体が池のように変身。
…とは言うものの風の影響はあまりないようです。



















激しい雨で、頭上で葉をひろげている
合歓の葉っぱがたくさん落ちて張り付いていました。















作品の南東側に白い板が置かれていたので、
近付いてみるとキャプションが設置されていました。



















あまりの大雨の所為か
今回は蚊も飛ばず、虫をほとんど見かけませんでした。



長靴を手に入れて来れば良かったと思いつつ、
針って雨の中でも持てるものなんだと
妙に感心してしまいました。



14時頃が大雨のピークだったようです。
15時を過ぎた頃から徐々に雨が弱くなり、
16時過ぎにはほとんど止み、空が明るくなってきました。



左下に見えるのは、日笠さんの作品です。


間もなく日暮れの時間が近付いてきたので、
今回の作業を終えました。















駅へ戻る途中の浮石橋より川を見ると、
増水した流れで大滝がすっかり埋もれていました。















2010-10-22

「藁山の中から針を探す」/滞在5日目

滞在制作ができる最後の日でした。

まずは使わない荷物をまとめて
5日間お世話になった宿泊先をチェックアウト。

展示場所も宿泊先も宇連川からは、
隣と言えるほどすぐ近くの場所。
ですから、ずっと川の音を聞いていました。


今朝は夜のうちに雨が止んでいたので、
スムースに作業に取りかかれました。

作業をしてしばらくたつと、
いろんなお客さんが集まってきていたのに気付きました。
























こちらがごそごそ作業しているうちは、
まったく逃げる様子がありません。

私の方が「お客さん」と思われているのかも…。


ところで雨が止んだことは良いことでしたが、
一つ私が予想していなかった問題点がありました。

それは、針を失くしてしまうと
作業ができなくなってしまうことです。

うっかり針が地面へすべり落ちてしまうと、
植物や地面、枯れ草に埋もれてしまって
なかなか見つけられないのです。


2本を3回落として何時間か後に2回見つけたものの、
1本は見つからないまま…。
まさしく諺の通りでした。


しかも、見つかった針は地面の湿気によって
半日で錆びてしまっている始末。


次は予備の針を多く持って行くことにします。


16時半頃になると周りが薄暗くなってきました。





帰りの電車の発車時刻も迫ってきたので、
今回はここで終わりにしました。