湯谷温泉の大駐車場で行われる花祭りを観ることでした。
こういったことは、作品に直接かかわることではないのですが、
場所とかかわり合いながら作品を作ったり展示しているので、
ここがどんな場所でどのような特徴や魅力があるのかを、
自分で知っておきたいという気持ちと、
これを読んでいる方にも知ってほしい気持ちがあるからです。
という訳で、機会があれば今後も記していくつもりです。
湯谷温泉駅前の道を北へ進み、旅館街を抜けると民家が見えてきます。
どっしりした梅の木が白い花を咲かせていました。
最初に見える橋が渡瀬橋。
(この橋を渡れば「ゆ〜ゆ〜ありいな」へ向かうことができます。)
さらに進んで線路と並行に進むと見えたのが養乙女(ようとめ)橋。
この橋を渡って左に進み「レストハウス板敷」と川の間の道を進んで行きました。
こちらには森を背景に赤い梅の花がちらほら咲いていました。
国道へ抜けるまで、約10分くらいの道でしょうか。
川の音がずっと響いています。
ちなみに梅の花は、これからが見頃。
鳳来寺山の北西、川売地区の「川売(かおれ)の梅」や、
湯谷温泉駅から2つ向こうの
柿平駅から三河川合駅の間の梅林も見事だそうです。
「レストハウス板敷」と「ゆ〜ゆ〜ありいな」の間に立つ、
樹齢900年ほどと言われる能登瀬の大銀杏の木です。
立派な枝ぶりです。
銀杏の葉が紅葉する季節にまた見たいと思いました。
少しずつ暗くなってきたので、
気軽に利用できる温泉浴場の一つである「ゆ〜ゆ〜ありいな」へ向かい、
地元の方でにぎわう温泉でひと休みすることにしました。
温泉旅館とはまた違った雰囲気でくつろぐことができます。
(タオルはレンタルすることもできますよ。)
ちなみに湯谷温泉駅から直接向かうと、歩いて10〜15分くらいかかります。
じっくりお風呂に浸かった後は、花祭りへと向かいました。
空がきれいに晴れていて、星がとてもきれいに見えました。
北斗七星や北極星を見たのはずいぶん久しぶりです。
日が暮れて気温が下がって来ているはずなのですが、
温泉にしっかり浸かっていた所為か、身体は思ったよりも湯冷めしません。
花祭りの会場でもあり、作品が設置中の大駐車場に着きました。
会場のあちこちにすでに火が焚かれ、昼間とはまったく違った様子になっています。
花祭りとは平安・鎌倉時代から行われているというこの地方に伝わる神事です。
中央に湯の入った釜を囲んで、
太鼓や笛の音、周りの囃し声に合わせて舞が進みます。
40種以上の舞を夜を徹して踊り舞うとのことですが、
湯谷の会場では東栄町河内で行われているもののうち5種類を取り上げているそうです。
いわば「ダイジェスト版」なのですが、
その言葉が似つかわしくない位の熱気と真剣な雰囲気に引き込まれてしまいました。
いよいよクライマックス…というところで、
飯田線の終電の時刻が迫ってしまい、会場を後に。
駅に着いても祭りの音が辺りの山に響いていて、
後ろ髪を引かれる思いで電車に乗りました。